シンガポール発、スパイス香る
“アジアン チャイニーズ”バー。
<前編>

INTERVIEWバーテンダーインタビュー

シンガポール発、スパイス香る
“アジアン チャイニーズ”バー。
<前編>

#Interview

Kae Yin

ウェスタンスタイルが主流のシンガポールで“アジアン チャイニーズ”をコンセプトとしたバーを仕切るのは台湾出身のカー・インさん。スパイスとコロニアルの香りが漂うバー「NUTMEG & CLOVE」へ。

文:Nahoko Kodama(シンガポール在住)

©Calvin Huang

シンガポールの中でも中国色の強い地区、チャイナタウンにも近いAnn Siang Road(アンシャンロード)。

その通りには築100年くらいのショップハウスと呼ばれる西洋長屋のような建物が並ぶ。

それらのほとんどはバーやレストラン、インテリアに凝ったブティックホテルに改装され、特に欧米人たちに人気の高いエリアだ。

シンガポールがまだイギリスの植民地だった19世紀初頭、ここはスパイスのプランテーションだったという。

この少し小高い丘で、ナツメグとクローブが栽培されていたのだと。

それで、店名は「NUTMEG & CLOVE 」。

1830年代に建てられたこのビルはシンガポール最古の広東洲移民たちの公民館で、以前は麻雀を楽しみにくる老人たちの憩いの場でもあった。

そんな旧い建物がシンガポールのF&B業界の重鎮Lam Chi Mun氏と若いヘッドバーテンダー、そして英国人パートナー(「ロンドン「Nightjar」のMarian Beke氏」)のスパイスの利いた舵取りで、ユニークなバーに生まれ変わったのは今年(2014年)6月のこと。

バーには美味しいバーフードを手がける専属シェフもいる。

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